インタビュー

二十年間インタビュアーとして活動されてきた木村俊介氏によるインタビューについての一冊。
「インタビューの極意」というよりも、「インタビューそのもの」についての取り扱い説明書のようなもの。
読みごたえ充分。


えんえんと相手の話に耳を傾け、記事にまとめる。
それがインタビュアー作家の仕事なのだが、そんな単純なものではなく。
語り手の言葉を代わりに表現する、というよりも、語り手が発する会話の流れを共に作っていく、という役割に個性が出る。
つまり、語り手との共同作業がインタビューの中にはある。
相手の持つ潜在的な魅力を引き出すのは、インタビュアーにかかっているといっても過言ではない。
表面的な言葉をすくうだけではなく、その奥にある言葉として構築される前の何かを取り出す作業。
そこには聴き手だけでなく語り手自身の新たな発見があったり、未知なる可能性に気付いたりする。
それができるインタビュアーは、語り手からも感謝されるだろうし、宣伝効果以上の意味のある行為となる。


『インタビューを通してスキルを上げていくこと、そして考えを深めていくことのなかにおもしろい世界がある』と語る。
インタビュアーでいることは己の思考を深めていくためには、効果は絶大である。
しかし、その苦労(または甘美)はインタビュアーになった者にしか分からないだろう。

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