北野武のインタビュー本。
2005年、ちょうど監督として座頭市を撮ったり、俳優として血と骨に出演したりしていた頃。
監督としての映画、俳優としての映画を語っているところが興味深い。
また芸人ビートたけしの音楽活動と監督としての音楽効果の姿勢の違いも面白い。
とにかくよく考え、よく動く人である。
想像力なんて大したことないと言いのけ、それよりも学術的な知識の方に重きを置く哲学。
想像力は近い将来の予定を考えるくらいで、学問を掘り下げていった方がアイディアは山のように浮かぶ、と。
それらの発想をコントやテレビショーや映画に昇華させていくのだと。
だから映画は見ないという。
無意識のうちに感化されるから、と。
それよりも学問からのアイディアを映画で表現した方がオリジナルになる、と。
小津安二郎も映画を観ない映画監督だといった。
でも、別の(この本以外の)ところで映画を山のように観た、という話を聞いた気がするのだが。
最初の10分と最後の10分以外早送りで毎日山のように観た、と言っていたような。
まあ、どちらもストーリーとして面白いのでいい。


この人は面白い。
表現の場や方法、アプローチを変えることで己の可動域を少しずつ広げている。
芸事は根っから好きで、タップや歌、落語なんかも未だにする。
それがうまい、うまくない、ということではなく、それら全ての要素が北野武という芸術家の資源となっている。


飽くなき知識欲と向上心は圧巻である。

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